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チタン微細加工

自社製ワイヤー用治具 シリンダーブロック加工

前回紹介しました点滴加工も利用して細溝加工(溝巾0.5、深さ0.5)という加工を行いました。ある研究機関からのテストピースですが、純チタンの加工です。こんな加工でも工具の刃先が持つというのは、やはり点滴加工の威力でしょうか?

社内は結構大きなワークも加工してるんですが、このような微細加工も最近は多くなってきてます。チタンは切粉を如何に除去するか、刃先の温度を如何に下げるか、刃先のコーティングを如何に守るかというあたりが難しいところです。色々条件を変えながらトライ&エラーしかないですが、何とか形にしています。


点滴加工

小径加工
小径加工
【加工の概要】

左の写真のように小径工具の加工になると、すぐに刃先が無くなってしまい、工具寿命がわずか数十分と非常に苦労していました。

そこで市販の点滴用の器具を利用して、工具の長寿命化に取り組みました。

エアーに切削油を混ぜたミストを作り出す、この器具を使用する事で工具寿命が飛躍的に伸び、今回の実績では5時間加工してもまだ大丈夫です。

【加工条件】
材料 PX5(プリハードン鋼)
工具 0.2Rボールエンドミル
(日進工具)
送り速度 F=160m/min
回転数 N=20,000rpm
Z切り込み 0.01mm
点滴装置
点滴装置を利用した
切削油補給機
チタン加工
エアーと切削油の混合
(下ノズルからエアー噴出)
チタン加工
加工中


チタン合金穴あけ加工

チタン加工
加工状況1
【加工の概要】

チタン合金(Ti-6AL-4V )φ4×130 mmにφ1.8mmの穴を貫通させました。(両側からの加工です)

【加工条件】
切削速度 V=7m/min
回転数 N=600rpm
(日進工具)
1回転あたりの
送り
f=0.03m/rev
使用設備 三井精機VS-3A
切削工具 NACHI製ハイスドリル
φ1.8mm×80

【加工のポイント&工夫】
チタン加工で問題になるのが、
1. 切削温度を如何におさえるか
2. 切り屑がキザギザとなり工具が傷み易い
の2点です。それをいかに抑えるか?
今回の場合は切削速度を抑えて、先端のチゼル部の成形を工夫する事で、ハイスのドリルで、アスペクト比(L/D)=40以上を実現しました。
チタン自体は元々切削抵抗は低いので、上記問題点をクリアすれば何とかなります!
チタン加工
チタン棒(ф4)
チタン加工
加工状況2
チタン加工
チタン棒・貫通


お問い合わせについて

電話番号 086-472-2404

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